特別支援学校は複数の教員で指導する「ティームティーチング」が基本のため、いつも「情報を共有すること」を心がけています。最初の頃は他の先生方が忙しそうに見えて気を遣ってしまうこともありましたが、お互いに情報共有を積極的にすると、自分の知らない様々な場面の子どもたちの姿を知ることができ、日々、支援のヒントになることがたくさんあることを実感しています。また、「すぐに実行すること」も大切にしています。授業を行っていると「こういう教材があると子どもたちは意欲的にできそう」「このタイミングで子どもたちにこのように関わると思考が深まりそう」など改善点が見つかります。それらをそのままにしないで、すぐに周りの先生方と相談しながら支援の方法を決めたり、必要なものを作ったりすることで、子どもたちの授業に向かう姿勢に変化が見られるようになります。うまくいかないときもありますが、そのことを学びとして、前向きに次の方法を考えるように意識しています。
私は、島根県東部の出身ですが、講師の期間も含め県内各地で学校勤務を経験して、どの地域に行っても人が温かく、その土地の自然や文化が楽しめると感じています。特に隠岐での勤務時は、伝統的な神事や行事に初めて触れましたが、地域の方と一緒に活動することで子どもたちの生き生きとした表情を見ることができました。現在勤務している浜田養護学校は、学校から海が見えるので毎日とても癒されます。また、昼休みには高等部の生徒がいつも石見神楽の練習をしています。小学部の児童たちもそれに合わせて舞ったり、道具を作ってみたりしています。地域の伝統文化が子どもたちの中に根付いていて素敵なことだなと思っています。色々な場所で充実した経験や出会いがあり、人が温かい島根だからこそ公私ともに楽しく過ごせています。
休みの日は、ダンスを習ったり、オペラの合唱団で練習をしたりしています。年に数回、イベントや公演に出る機会があり、日常とは違った特別感を楽しんでいます。様々な年代の人と関わりながら、繋がることで、新しい友達もでき、大人になっても好きなことを続けていて良かったなと思います。また、仕事の面でも音楽・体育・自立活動などの授業で、子どもたちと歌ったり踊ったりすることをより楽しめています。周りの先生方からは、「岩田先生は子どもたちと関わるとき、表情や身体全体で表現しているね。」とよく言われます。好きなことを続けていることで、自分らしさを仕事にも生かせているように思います。