父が転勤族だったことから、小学校だけで3度転校を経験しました。今思えば、どこでも温かく迎えてもらった思い出が教員への憧れを持つきっかけだったと思います。具体的に進路を考えたのは高校1年のとき。体を動かすことが好きで、スポーツ関係の仕事につきたいと思っていた僕に、体育教員を薦めてくれたのが担任の先生でした。その後、神奈川の大学を卒業し、一度は兵庫で教員生活を始めました。でも3年が過ぎた頃、今の道を示してくれた先生や、その他にも高校時代たくさん迷惑や心配をかけた先生方と一緒に働きたいという想いが芽生えUターンを決意。生まれ育った場所で、改めて、一から生徒たちの成長をサポートしたいと帰ってきました。
体育の楽しさは、生徒も教員も一緒になって体を動かせること。しかし、勉強と同じで、運動が得意な生徒もいれば、苦手で積極的に取り組めない生徒もいます。失敗を恐れない雰囲気づくりは常に意識していますが、難しい面もあり、だからこそ一番は自分自身が何事も笑顔で明るく、楽しく取り組む姿勢を見せることにこだわりを持っています。一方で、マナーや礼儀、社会性などが身に付けられる部活動の意義も、自分のなかで大切にしています。私自身、野球をやってきたおかげで今の自分があります。生徒にもまた、目標を達成するために自ら考えて行動し、仲間同士で高め合える存在、集団になってほしいという想いを込めて日々指導しています。
僕は旅行が好きで、友人と海外で年越しをしたこともあります。温泉も好きで、国内の観光地も行きたいところがたくさん。一生懸命働き、休日は好きなことに集中し、充実しているからこそ学校生活も元気よく送れます。自分らしさを出すことは、実は教員にとってとても大切です。その姿を生徒はよく観察し、感じ取っているからです。その上で、相手を思いやる心を持ち、嬉しいこと、悔しいこと、いろいろな感情を共有し、壁があればともに乗り越えて成長していきたい。これからも出会いを繰り返し、つながりを広げ、多くの生徒を送り出すことになると思います。そのとき、感謝の言葉をもらうことができれば、それが教員としての大きなやりがいではないでしょうか。